社会福祉法人 名古屋厚生会

第一保育園の一日

令和4年度 夏

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 絵本が大好きな子どもたちは次から次へと絵本を取りだし、あっという間にたくさんの本。取り出した絵本を一つ一つ手にしながら「これがいい!」と、ちゃんと自分の見たい本を探し出して、小さな指先でページをつかんでめくっています。ページの中の絵を見て「あっ!あっ!」と、まるでお話をしているようです。食べ物がのっているページでは指でつまんでパクパク口を動かし、まわりのお友だちと食べるまねっこをしたりと一緒に楽しんでいる可愛らしい姿も見られます。お気に入りの絵本を保育者に渡して繰り返し読んでもらいます。体を動かす遊びが大好きな一方ゆったりじっくり座って絵本を見る、そんな素敵な時間もでてきました。絵本を楽しみながら、保育者とのやりとりの中で言葉のリズムや発語に繋げていければいいなと思います。子ども同士のふれあいや、やりとりを大切にし、これからも成長を見守っていきます。

 保育園で過ごす初めての夏。元気いっぱいの子ども達と温水遊びを始めました。保育士がジョーロでシャワーのように流すと、不思議そうに手を伸ばしドキドキの表情です。だんだん慣れてきた子ども達は、水の流れでボールやおもちゃがあちこち動くのを一生懸命つかまえようとして、「きゃ!きゃ!」と可愛らしい声であそんでいます。室内でもタライの中に、おもちゃの入った氷を保育士が持っていると「わぁ~!」と、目をキラキラさせ集まって氷を手にし「つめた~い!」と驚き見つめていました。じわじわと氷が溶けだし出てきたおもちゃを「みてみて~」とアピールして教えてくれます。五感を使い、様々な感覚を味わいました。

1歳児「あか組」編

 「おそといこうか!」と声をかけると嬉しそうに駆け寄ってくるあかさん。外へ出ると水の入ったタライを発見!最初はそっと手を入れてみたり、カップですくってみたりしていました。ある日ビニール袋に水を入れた袋を置いてみました。「なんだろう?」と不思議そうな様子。グッと持ち上げたり、たらいに戻したり。ぷにゅぷにゅした感触も気にいったようで何度も触って楽しんでいました。別の場所ではシャボン玉がふわりふわり!遠くに行ってしまうのを一生懸命追いかけたり、反対にシャボン玉が自分のすぐそばに来て、わぁーと嬉しそうに手を伸ばして触ろうとしていました。“しゃぼんだまやってー”のリクエストがずっと続いた夏でした。 

 普段氷を手に取って遊ぶ経験はないと思うので、暑い夏、保育室に氷を持ってきました。 保育士が手に載せてみせると、じーっと見つめ、指でちょんちょん、そして“ちょーだい”と手を伸ばしました。実際に手に乗せると、その冷たさに目が大きく開くあかさんたち。そこでままごとの器に入れました。コロコロ転がして遊んだのちは、いろいろな器に移し替えてみたり、机の上に並べて“かんぱーい”とパーティーでした。氷が時間とともに溶けていく様子を不思議だなーと感じてくれたかな。

2歳児「もも組」編

 色がついた氷を作ってみると、興味津々の子どもたち。「つめたい!」と言いながらも触ったり、紙の上を滑らせ自然とお絵描き遊びが始まりました。
乾くと綺麗な模様になり、このまま飾るより、もっと何かに活かしたい!と魚に変身させてみました。クリップをつけ、磁石のついた玩具を釣り竿代わりにして、魚釣りごっこの始まりです。みんな夢中になって遊んでいます。磁石とクリップが「パチッ!」とくっつくと嬉しそうに「みて!おさかなつれたよ!」と見せてくれます。中にはじれったくなって、手で捕まえた方が簡単と気付いた子も・・・。「よーいドン!」の合図で誰が多く釣れるか競ったり、捕まえた魚をみんなで数え、数字遊びになったりと一つの遊びが他の遊びへと変化し繋がっていきます。

  ももさんの夏の遊びを紹介します。タライでの水遊びの予定から、様々な色の色水遊びになりました。
その色もどんどん変化させては「おー!わぁー!」と夢中でした。泡のコーナーでは泡の感触を楽しみ、ままごとや遊具を洗ってくれました。最初は少し濡れるだけで嫌な顔をしていた子も今ではどろんこも兵器。自分から大胆に遊びを広げ、とびきりの笑顔です。シャボン玉遊びも大人気でした。難しかったシャボン玉作りも上手にできるようになりました。
遊び方は様々ですが、自分の「楽しい!」を見つけていたももさんです。

3歳児「あお組」編

 令和4年春に掲載したひまわり物語の第二弾!毎日プランターを覗き、ひまわりがどうなっているか、わくわくしていました。
もちろん水やりも忘れずに雨水をつかって「おおきくな~れ!」と愛情いっぱいにお世話をしました。始めの頃はしゃがんで見ていた子ども達も、いつの間にか見上げるほど大きくなり、「いつ咲くのかな?」「つぼみができているよ!」と待ち遠しい様子・・・。ついにひまわりが咲くと、プランターまでダッシュ!!
「おおきいね」「きれいだね」と嬉しそうにし、一生懸命育てた分、喜びも倍増!!「やったー!」とみんなの笑顔も太陽のようにキラキラと輝いていました。 

 園庭で絵の具やコップを用意すると、「どの色にしようかな?」と色水作りへ。コップに入れて「○○ジュースですよ」と教えてくれたり、たくさんのペットボトルを持ってきて、いろいろな色水を作ったりする子ども達。どんどん遊ぶことで、作った色水を混ぜてみようとする姿が見られ、「“あお”と“あか”で“むらさき”になったよ」と不思議さや面白さを体験していました。それを見ていた友達も、この色とこの色はどうなのかな?と試すことで新たな発見をしていました。たくさん遊ぶことでどんどん広がり、これはどうかな?とやってみようとする気持ちが育ち、大満喫した夏になりました!

4歳児「き組」編

 この夏、色水遊び、どろんこ遊び、シャボン玉、牛乳パックで船を作って浮かべたりといろいろな夏の遊びを楽しみました。そんなある日、水てっぽうで遊んでいた男の子の「しょうぼうしさんみたいでしょ?」の一言にヒントを得た子どもたちが作りだしたものは…「みずできえるものはなにがいいかな?」とマジックではなく絵の具を選び、「ひのいろって、どんなふうかなー?」と絵の具の色を混ぜたり、友達と相談しながら描いていました。翌日、子ども達はちびっこ消防隊となって「かじだー、けすぞー」と元気なかけ声とともに、火消しが始まりました。「色が落ちてくると、もっと水をかけよう」と消防隊の隊長が声を掛けると更にバケツや空き容器を持ってきて、水を勢いよくかけ始めました。徐々に絵の具の色が取れてくると、「やったー、ひがきえたぞー!」―消化完了― 
水てっぽうの遊びから、絵の具で炎を描いて消す遊びに発展したことでちびっこ消防隊は達成感や満足感を味わうことができました。「つぎはどうする?」ともう、次の遊びを考え始めていて、子どもの発想力にいつも驚かされています。 

 5月に植えた夏野菜がこの夏大きく生長し、収穫することができました。中でもトウモロコシの生長にどの子もびっくり。子どもの背丈までなると「どっちがおおきい?」と背比べをしている子もいました。きゅうり、ピーマン、なすもツルが伸びてくると、花が咲き、大豊作でした。
いろいろ形の野菜を見比べて「このきゅうりくるりーんってなっておもしろい」と生長過程を日々観察し、楽しみながら育てていました。残念ながらスイカは小さく実がなったものの、そのあとは生長することが出来ませんでした。しかし中身を割って見てみると「あ、すいかのにおいがする!」「たねもあってあかいからやっぱりすいかだー」と一生懸命育ててきたスイカを愛おしそうに見ていました。トウモロコシは葉っぱが枯れて茶色くなってきたので、抜く事にしました。「ねっこ、かたいな~」と根強く張っているトウモロコシを大きなかぶのお話のように「うんとこしょ、どっこいしょ」とみんなで力を合わせて引っ張りました。夏野菜の栽培が終了し、からっぽのプランターを見て少し寂し気にしていました。そんな子ども達に今度は冬野菜を育ててみようと提案すると「いいね」と次の野菜を何にしようか図鑑を見ていました。

5歳児「みどり組」編

「一人1バケツ」での稲作活動をしているみどりぐみさん。戸外遊びをする時間には稲の観察とお世話を張り切ってやっています。
「このバケツ、おみずがすくないかも~?」と水道からバケツまで何往復もして水を運んでいます。ある日、水の中が草でいっぱいになっているのを見て
「せんせい、すごいことになってる!どうする?」と慌てた子ども達は、周りの人に聞いたり調べたりして草を取った方が良い事を知りました。
泥水の中に手を入れるのを躊躇しながらも「おこめのためだもんね!」とじっくりと時間をかけて草を取っている姿が頼もしく見えました。
ある日、「小さいお家(もみ)」が出来始めていることに気付き、大興奮!「こんなのなかったのに!」「やったー、おおきくなったよ」と大喜びしています。
「もっともっとおおきくなってね~」「おいしいおこめになってね~」と優しく声を掛けています。

 絵の具を使って遊ぶことが大好きな子ども達は、「染める」をテーマに遊びました。
まずは身近な紙や和紙を染めてみると、素材によって染まり方が違ったり、紙を広げた時の模様の出方が違うことを不思議に感じ、繰り返し遊んでいました。
他にも子ども達からやってみたいとリクエストがあったTシャツを染めることやシャボン玉の液と絵の具を混ぜてとばすシャボン玉染め遊びも夏の間に楽しみました。染めたTシャツを「おそろいでみんなできたい!」と言う気持ちが強く、お楽しみ会で着たり、シャボン玉で染まった綺麗な紙で、大きな看板を共同制作するなど、一つの目的に向かって取り組むことで、満足感いっぱいの子ども達でした。