社会福祉法人 名古屋厚生会

第一保育園の一日

令和元年度 冬

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 暖かい冬の一日、園庭には落ち葉がぱぁ!とひらひら舞う葉っぱに大喜びの子どもたちです。見て触れて落ち葉を踏んだ時の音を楽しみました。
 砂遊びにも興味津々、保育士が型に砂を詰めると、出てきた砂をくずしたり、にぎったりと感触を楽しんでいます。一緒に遊ぶお兄ちゃんお姉ちゃんの中に混じってスコップや型を握りしめ一緒に遊んでいます。月齢差はありますが、どの子にとってもお外大好き!な遊び方を工夫しています。

 成長とともに、だんだん手先、指先を使った遊びを好むようになってきました。引っ張る、おす、つまむなどそれぞれの素材を用意すると集中して遊んでいます。
 まだ色は分からないものの、きれいな色のシールやハンカチ、テープがでてくるとできた!と喜んでパチパチ拍手したり、保育士にできたよと見せてくれます。
 出したり、引っ張ったりやぶいたりと思わず「やってみたい!」遊びを用意しています。

 節分が近づいたある日のこと、保育士が広告を破って丸めてみせると・・・子ども達も真似して挑戦してくました。うまく丸くなったかな。丸くなったら保育士がテープでとめて完成です。豆まきの準備完了です。当日は、年長さんが鬼に扮して保育室に来てくれました。大きな声で「おにはそと!」「ふくはうち!」と手作り豆を投げて楽しみました。

 小さな手でもつまんで遊べる手作りボードを用意しました。いろいろな物がゴムでつけてあります。さっそく集まってきました。月齢の小さき子も指でつまもうと一生懸命です。少し大きい子はゴムがのびることに気づき、何度も引っ張っていました。必死な顔、不思議そうな顔、嬉しい顔、いろいろな表情が可愛らしいひよこさんです。

 ホールに遊びに行くと年少さんが遊びに来てくれ「いっしににあそぼ!」と誘ってくれました。
歌に合わせて動物の真似をしたり、一緒に手をつないで触れ合い合遊びをしたり、「こうやるんだよ!」「これはこうだよ!」と優しく教えてくれました。
異年齢での交流も盛んです。帰る時には「きをつけてかえるんだよ~!」と出口まで送ってもらいました。

1歳児「あか組」編

 寒さが厳しくなっても、子ども達は外遊びが大好きです。かけっこ・砂場・滑り台など今までも楽しんでいた遊びに加え、三輪車やスクーターなどにも挑戦している子ども達です。使えるようになった遊具が増えたりさまざまな遊びに興味を持ったりして、自分達でおもちゃを出したり選んだりして、遊びを広げていくようになりました。 

 天気が悪い日など、室内で過ごす時も、子ども達は元気いっぱい。室内でも体を動かす遊びを楽しめるように、肋木を用意。子ども達は目を輝かせて「すべりだい!!」と大喜びです。肋木は、はしごを登って滑るところまでが橋になっています。初めはちょっぴ怖くてハイハイで渡ったり、保育士に手を繋いでもらっていましたが、何度も挑戦しているうちにいつの間にかすたすたっと歩いて渡れるようになりました。
 別のコーナーではままごと遊び。食事の場面をイメージして、ごちそうに見立てたおもちゃをお皿に盛り付けたり食べる真似をしたりと遊びを楽しみます。日常生活からイメージを膨らませ、ごっこあそびがより豊かなものになっていきます。 

 手先がどんどん器用になってきてできることが増えてきました。ひも通しやボタンはめに夢中です。集中しているので無言状態。新たな遊び方を発見する子もいます。どんどん興味が広がっています。

 保育室から出て移動する時は上履きを履くようになりました。自分の上履きが嬉しくて、「これ、ぼくの!!」と笑顔で見せてくれます。足を入れてみたり後ろのひもを引っ張って履いてみようとしたり、「自分でやる!」気持ちが素敵なあかさんです。

2歳児「もも組」編

 室内ではごっこ遊びが大人気です。色水を使ったジュース屋さんや新聞紙や色紙で作ったハンバーガーを使ってのハンバーガー屋さん。「いくらですか~?」「10えんで~す!」「ポイントカードはありますか?」と、本当のお店屋さんのようなかわいい会話が聞こえてきます。紙で作ったお金をカバンに入れて持ち歩くのが大人みたいで嬉しい子ども達。目を輝かせて商品を選んでいます。ごっこ遊びを通して子ども達の想像力が存分に発揮され、やりとりの中で相手の気持ちを理解しようという気持ちも少しずつ育っていきます。

 戸外では、手押し車で砂やボールをせっせと運んでいる子やスクーターや三輪車に挑戦している子など自分の好きな遊びを楽しんでいます。最初のうちはバランスをとるのが難しくて、少し進むと倒れてしまっていたスクーターもコツを掴むとすいすい~と得意気な表情をして乗りこなしている姿が逞しくみえます。三輪車はなかなか前に進まずに苦戦していますが小さい足に力をいれて前に進もうと一生懸命に頑張っています。乗りこなせるようになる日が楽しみです!

 言葉のやりとりも盛んになり、子ども達同士の楽しい会話が聞こえてきます。言葉の意味も理解できることが多くなり、簡単なルールのある遊びも日々楽しんでいる子ども達です。 
どのゲームも最初はとても簡単なルールから始め、みんなで同じゲームを遊ぶ楽しさを味わえるようにしています。慣れてきたら少しずつルールを変化させたり新しいルールを加えていき、遊びの幅を広げて楽しんでいます。「もういっかいやろう!」「つぎはこうしよう!」など、子ども達からの意見を取り入れていくことで更に充実した遊びになっていきます。

3歳児「あお組」編

 食事の後、食べ終えた食器を自分で片付けます。落とさないように両手でしっかりと持って運びます。その表情はまるでお兄さん、お姉さんです。 
 食器を片付けたら次は歯みがきです。歯ブラシの持ち方、磨き方を伝えると、「知ってる~」「奥の歯もしっかり磨かないとむし歯になっちゃうよ~」と鏡を見ながらしっかり確認!磨いた後のうがいもバッチリ!!おてのものです!何でも自分で出来るようになってきたあおぐみさん。 
 出来た喜び、達成感を一緒に喜び、気持ちを共有していきます。 

 筆に絵の具をつけて、ビューっと滑らせるようにして描くことが楽しい様子の子どもたち。
 丸の中を塗る時は、はみ出さないように筆先を上手に使ったりすることもできるようになってきました。周りの雪も絵の具で指スタンプをしたり、クレパスで描いたりしました。雪遊びはできていませんが、絵本等で見た雪だるまを思い出したりしながら想像力豊かに描く子どもたち。 
 頭の中でイメージしたものを絵で表現することもできるようになってきています。

4歳児「き組」編

 雪が降ったある日、「きょうは、さむいからこおりできる?」「こおりつくってあそびたい!」の声から氷作りを始めました。どんな氷を作って遊びたいか尋ねてみると「いろんな、いろのこおり」というアイディアがでて、色氷に決定。ゼリーのカップに好きな色の絵の具と、水を入れて指でかき混ぜてテラスへ。どんな風に氷ができるのかワクワク楽しみで、一日ずっとテラスを覗いていました。自分たちで作った氷を見て「すごーい」と大喜びの子どもたち。「おえかきしたーい!」ということで早速、色塗りをしました。「つめたーい」と言いながら画用紙を滑らせ淡い色が浮かび上がると、「きれいだね」「こおりきもちいい」と様々な事を発見しながら、たくさんの色を使って絵を楽しみました。

 2月の食育活動は白玉だんご作り。あおぐみ、みどりぐみの分を作るので「たくさんつくらないとね!」と張り切っていた子どもたち。数回のクッキングの経験を重ね、エプロン、三角巾に着替えることにも慣れてきました。「じゅんびできたよ」「はやくクッキングしたい」とわくわくの子どもたち。お団子の生地を触って「ふわふわしている」「マシュマロみたい」「きもちいいね」と普段なかなか味わえない感触を楽しみ、一つ一つ丁寧に丸めていたのは、始めのうち…。作っても作っても減らない生地に「まだまだ、あるよ」「ちょうりいんさんってすごいね」といつもおいしいおやつを作ってくれる調理員さんの凄さに驚いていました。そして、待ちに待ったおやつの時間、自分たちで作ったお団子に感動し「おいしいね」「がんばってつくってよかった」と味わって食べていました。また、あおぐみ、みどりぐみのお友だちにも「おいしかったよ」「ありがとう」と言ってもらい大喜びの子どもたちでした。

 2月3日は園行事の「豆まき」。そこで鬼を見て「ぼくたちもおにつくりたい」とおにづくりを始めました。頭の中でイメージをした鬼を画用紙に描いたり、毛糸を使って髪の毛を作ったり、折り紙や画用紙をちぎったり切ったりと身近な素材や道具を使い、顔の色や、豆などを表現して楽しんでいました。怖い印象の鬼も子どもたちが作るとかわいい姿に変身していました。また、お面作りも行いクラスでも新聞紙を使って豆まきをして遊びました。「おにたいじするぞ!」とやる気いっぱいで大きな声で「おにはそとー」と鬼を退治し、鬼役をした子どもたちも鬼になりきっていました。

5歳児「みどり組」編

 生活発表会の劇遊びは物語をみんなで考えるところから始まりました。普段読んでいる「貸し出し絵本コーナー」から劇にしたい絵本を探したり、親しみのある物語の衣装や小道具を作り、台詞を考え、やり取りしながら遊ぶ姿がたくさん見られました。発表会で行う劇遊びが決まってからは、クラス全員で本格的な脚本作り、衣装、道具作りを開始。すべて子ども達の手で作成しました。
 発表会当日は多勢のお客さんを前に少し緊張していましたが、「心をひとつに!」を合言葉に、自分の力を精一杯出すことができ、達成感を味わうことが出来ました。 

 様々な遊びを通して子ども達は、「もっとやりたい!」「できるようになりたい!」という気持ちがどんどん高まり、自分の決めた目標に向かって挑戦する姿が多く見られるようになりました。目標に向かって諦めず頑張る姿に他の友達も刺激を受け、「わたしもやってみたい」と意欲を持つことに繋がっています。「できた!」という嬉しさや達成感を味わうだけでなく「すごいね!」と友達に認められたり、やり方やコツを伝え合ったりと、友達との関わりも深まります。
 保育園で育まれた“げんき・やるき・みんなだいすき”の「こころのねっこ」はきっと小学校に行っても、すくすくとその子にしか咲かない花を開いてくれると信じています。