社会福祉法人 名古屋厚生会

第一保育園の一日

令和2年度 冬

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 成長と共に日々理解できる事も増えてきた子どもたち。小さいお友達も、鼻水がでてくると人差し指で鼻を指さして“はなみずでたよ~”と教えてくれます。 
 大きいお友達は周りをキョロキョロ見渡して何を探しているのかな?と思ったら箱ティッシュの方へ向かって歩き始め、ゆっくりと1枚ティッシュを取り出して自分で鼻水を拭こうとしています。以前は保育士が「鼻水ふこうね~」と言うと“きれいにして~”と鼻を前につきだしていたのですが、自分で拭こうとする姿に成長を感じました。お茶がこぼれてしまったところを みてティッシュを持ってきて床を拭こうとしてくれる子もいて驚きました。子どもたちは保育士の動きをよくみて日々いろんなことを吸収しています。 

 戸外遊びに出かける前、たくさんの靴下の中から自分の靴下を見つけて“これだよ~”と教えてくれる子も増えてきました。靴下を片方持って小さな足へかぶせようと 真剣な表情で足先を見ながら挑戦しています。まだ自分で履くことは難しいのですが何度も挑戦し、指先に靴下が少しだけかぶさると“できたよ!”と保育士の方をみて微笑み、 その表情からは達成感が伝わってきます。靴箱から自分の靴を取り出して自分で履こうと足を少し上げてやってみようとします。しかし上手く履けず、“はかせて~”と、保育士にアピールしています。自分で履きたいという気持ちを大切にし、「できたね!すごいね!」と喜びを共感し褒められることで次の意欲へと繋がり自信もついてきます。 

 子どもたちにとって戸外遊びも発見と挑戦をする大切な時間です。お友達の存在も気になり、一緒に遊ぶこともできるようになってきました。同じ玩具でも自分とは違う遊び方をしている 子の様子をみて“たのしそう!やってみよう!”と、お友達の側で同じ遊び方で遊び始めます。その様子をみていたお友達も同じ遊びをしている事に気付いて、二人で微笑み合い “たのしいね”と言っているようです。今までは興味を示さなかった玩具にもお友達や保育士の姿をみて新たな発見をし、実際に挑戦して今までとは違った遊び方に変えて遊びの幅を広げて楽しんでいます。

1歳児「あか組」編

 乗り物は初めのころは乗ってみるものの“どうして動かないの?”と座るだけで、保育士が後ろから押してあげていました。自分で動かせないけれどやってみたいと毎日のように遊ぶうちに動かすコツを覚えて今では地面を左右の足で交互に蹴って行きたいところに行けるようになりました。 
 雨あがり、一人が水まりの泥を触りだすと… 次々子ども達が集まって来て、泥遊びの始まりです。泥は、砂より冷たいことや重さの違いなど感じているようです。夢中で泥をかき混ぜてその感触を思い切り楽しんでいました。 
 以前は保育士が間に入って関わっていましたが「いれて」「いいよ」「一緒にやろう」と関わりを持とうとする姿が見られるようになって友達といろいろな思いを共有しています。 

 上履きを履くようになってから、上履きが大のお気に入り。子どもにとって運動靴とは違う感覚なんだろうなだと思います。運動靴は、園庭で遊びたい!気持ちが表れていて一生懸命です。それぞれ履くのも上手になり、保育士が「つま先から入れてみてね」「ここを引っ張るといいよ」と声をかけていくうちに「できたよ」「はけた」と嬉しそうな笑顔を見せてくれるようになってきました。 
 やってみようとする姿をそばで励ましたり履き方を知らせたりして子ども達のやる気を見守っていきたいです。自分の靴箱の場所をしっかりとおぼえ、靴の入れ替えだって、片手で上履きを持ちもう片方の手で外靴を持って交換できるようになりました。

 スプーンの使い方が上手になってきて“自分で食べられるよ”という自信に満ちた顔で好きなものから楽しんで食事をしています。 できることが自信になってまた次のことを “やってみたい”と意欲につながっています。

2歳児「もも組」編

 もも組の子どもたちは虫が大好き。外に行くと、まずは虫探し。寒い冬でも「せんせい、みどりのはっぱあるから、こっちにいるんじゃない?」と真剣な眼差しで情熱は止まりません。お部屋では、重たい図鑑を本棚から出してきては、机の周りを子どもたちが囲み、「これなんだ?」「おおきいね~こわそう!」「へんなかたちのつのだよ」と会話が弾んでいます。「ぼくはカブトだ!つよいんだぞ」「ガー」と虫になりきって遊ぶのが大好きで楽しそうな子どもたちを見て、お面作りに誘ってみました。画用紙に自由にお絵描きをして、好きな虫のお面を作りました。
 それ以来、いつもお面をかぶって虫になりきって遊んでいます。手を広げて飛んだり跳ねたり、手先、足先まで、虫さんそっくり!子どもたちが、もう一つ大好きな遊びが、製作遊びです。一年間、いろいろな素材の紙に、クレパス、のり、絵の具などを使ってたくさん描いたり貼ったりして楽しんできました。今回も、虫、虫かご、お面などは、すべて子どもたちが作り、自分たちの好きな虫の世界が形になっていく面白さを味わうことができました。 

 ある晴れた日。その日に誕生日のお友達がいて「ケーキでおめでとうしよう!」とケーキ作りが始まりました。上手にスコップを使い、バケツの中に砂を入れていきます。「ケーキをやきにいこう」と運ぼうとすると、持ち上がりません。どうやら張り切って砂を入れ過ぎたようです。すると子どもたちは話し合い。「おいていく?」「せんせいにいう?」様々な意見が飛び交います。見守っていると、砂を減らすことにしたようで、スコップで砂を出し始めました。少しずつ砂を出し、持っては「まだおもい」と確認し、諦めずに何度も量を調節します。その姿に気付き、周りにいた子も手伝いに来てくれました。「手でやるとはやいよ」「バケツかたむけてみようか」とアイデアもどんどん出てきます。すると…「やったー!」ようやくバケツが持ち上がり、歓声があがりました。どうすれば上手くいくか試行錯誤したり、友達と協力して達成し、満足感を味わった瞬間でした。

3歳児「あお組」編

 子どもたちの興味、発達に応じた運動遊びを取り入れてきました。ある日、年中・年長の子どもたちが縄跳びを跳んでいるのを見て、「やってみたい」と、真似をし始めました。あおぐみの子どもたちにはまだ難しく「せんせい できない」と、しょんぼり。そこで、あおぐみの子どもたちが出来るような縄跳び遊びを提案すると、大勢の子が集まり、だんだん高さが変わる縄を両足でジャンプしたり、ヘビのように動く縄を跳び越えて、縄跳びに挑戦することが出来ました。鉄棒にも挑戦する子が増え、以前はぶら下がるだけだったことが、今では前回りや足抜き回りが出来るようになり、日々の遊びの中で出来ることが増えていき、喜びや自信につながっています。 

 色水遊び、お店屋さんごっこ、ブドウ狩りなど、いろいろな製作に取り組んできたことで、創作意欲が高まってきた子どもたち。それから「にんじん だいこん ごぼうさん」の絵本に出てくるお風呂をみんなで作りました。「これでお風呂を作ってみる?」と材料を提案すると、「いいね!」と言い、さっそく準備開始!!
 完成すると、「できたね」「かわいい」「おふろにはいりまーす」と、とっても嬉しそうでした。製作を通していろいろな感触に触れたり友達と力を合わせて作り上げる達成感がもてるようになりました。好きな材料を自分で選び「これつくりたい」と目をキラキラ輝かせています。自由な発想での製作がとても楽しみな子どもたちでした。

4歳児「き組」編

 花が大好きな子ども達。ひまわりがの栽培後、からっぽになったプランターを見て、「次、何か植えたい」と子どもたちは、絵本や図鑑を見て、みんなで相談です。そしてチューリップに決定!。球根を用意すると、興味津々!「にんにくみたいだね」と色や形をまじまじと見ていました。観察した後は、一つずつ球根を土の中へ。「冬は土のお布団に入れて暖まるんだよ」と伝えると、優しく土をかぶせていました。何色のチューリップになるかなとワクワクしながら水やりをしたり、図鑑を見て、生長を楽しみにしています。園庭に出た時には何度もプランターをのぞき込み、冬のある日、ついに小さな芽を発見!!「みつけたー」「これがおおきいよ」と嬉しそうに保育士や友達に知らせてくれました。「はるになったら、さくね」と芽が大きくなって花が咲くことを待ち望にながら観察が日課になっています。植物にも命があることを知ることで、友達だけではなく、植物や生き物にも優しくする姿が多く見られるようになりました。 

 風が冷たく寒くても子どもは“風の子”。体をたくさん動かしていると、いつの間にか「せんせい~、あつい~」と上着を脱いでいます。 
 運動遊びを楽しむ中で、さまざまなことが出来るようになってきました。少し難しくても挑戦する心が芽生えているので、失敗してももう一度やってみよう!と意欲的です。何度も挑戦し、出来ると達成感は倍増!!さらにいろいろな運動遊びを楽しんでいます。

 また友達との関わりも深まり、自分たちで考えて遊びを楽しむ姿が多く見られるようになりました。こうしたら楽しいかなと友達に相談し、ルールを守りながら楽しさを共有しています。心も体も大きくなった子ども達は、きっと頼もしい年長組さんになってくれると信じています。

5歳児「みどり組」編

 文字に親しむ機会が増え、かるたへの興味も高まり、読み手と取り手に分かれて楽しく遊んでいます。違うかるたはないかと部屋を探していると、手作りのかるたを見つけ、「ぼくたちもつくってみたい!!」という子どもたちの声から、かるた作りに挑戦しました。「どんなかるたにする?」と保育士が投げかけると、「もうすぐしょうがっこうにいくから」という子どもたちのつぶやきから、小学校で頑張りたいことに決まりました。自分の目標を決め、早速かるた作りスタート!読み札の最初の文字は見やすくするため、丸や四角の形を部屋の中から探し、工夫して枠を描きました。文字に親しんできたので、平仮名も上手になり、自信を持って頑張りたいことを自分なりの言葉で表現し、「つぎはえをかくんだよね」と、就学して頑張っている自分の姿にイメージし、目標かるたが完成しました。クラスに飾ってある友達の物を見て、「○○くんはこれをがんばるんだね」「わたしも○○もがんばろう」と互いの目標を読み合って会話が弾み、「頑張ろう」の気持ちも高まりました。

 友達との関わりが深まり、遊びの幅が広がりました。また手先が器用になり、細かな遊びもじっくりと集中して遊んでいます。
 様々な遊びを通し、友達と協力して遊びを作り出したり、発展させたりすることを楽しみ、友達の姿から自分も「やってみたい」「どうやってやるの?」と
 『挑戦したい』という気持ちが高まってきました。自分で目標を立て、目標に向かって挑戦する中で、「難しそう」とつぶやいていた子も友達からの刺激を受け
一転!頑張る様子は、感動します。一緒に挑戦することを楽しむだけでなく、友達の頑張る姿を認め合い、できるようになると一緒に喜び合う姿がとてもキラキラとしています。