社会福祉法人 名古屋厚生会

第二保育園の一日

令和3年度 春

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 ゆったりとした雰囲気の中、落ち着いてミルクを飲んだり食事をしたりしている子どもたちです。ミルクは目と目を合わせて優しく語りかけながら、安心して飲めるようにしています。始めのうちは慣れない様子だった子も、力強く吸えるようになりました。食事は「おいしいね」「モグモグだよ」など声を掛けながら、一人一人のペースに合わせて進めていきます。「あーん」と口を開けて食べさせてもらったり、手づかみで食べたりと、子どもたちにとって楽しい時間です。

 生まれてからこれまで家庭で過ごしていた赤ちゃんにとって、保育園は初めて経験する外の世界。安心して過ごせるよう、一対一でのふれあいを大切にし、愛着関係を築いています。抱っこしてもらったり、先生のおひざにのったり、手をつないだり…。子どもたちは保育士と触れ合い、心を通わせることで、保育園生活を安定した気持ちで楽しめるようになります。

 寝返り、はいはい、歩行など、それぞれの成長段階にいるひよこぐみの子どもたち。寝返りができるようになった子には広いマットを準備。はいはいの子には目線を合わせて声を掛けたり、おもちゃで誘ってみたり。そして歩けるようになった子には十分なスペースを確保します。それぞれの動きや遊びに対し、危険のないよう見守りつつ、自由に活動できる楽しさを十分に味わえるような工夫をしています。

1歳児「あか組」編

 戸外でも室内でも体を動かして遊ぶことが大好きな子どもたち。歩行がしっかりし、平均台を渡ってジャンプしたり、マットと跳び箱で作った山をよじ登ったり、全身を使った遊びが楽しめるようになってきました。プラカーに乗って地面を蹴って進むことで足の力もどんどん強くなっています。運動遊具を使った遊びは「できるかな?」「やってみたいな」という期待やドキドキ感に共感したり、「楽しい!」「できた!」という気持ちを受け止めていくことで、好奇心や関心を深めていけるようにしています。 

 「今日のごはん何かな?」と楽しみにしながら保育士と一緒に手を洗ったりエプロンをつけ準備をしています。まだ手づかみになってしまうこともありますが、こぼしながらもスプーンやフォークを使って口まで運べるようになってきました。苦手な物でも保育士がそばについて優しく声をかけることにより、自分で食べてみようかなという気持ちになり、つまんで口に入れようとする姿も見られます。好きな物をいっぱい食べて心も体も満足。「おいしいね」の言葉掛けに思わず笑顔になる子どもたちです。

2歳児「もも組」編

 雨降りの翌日、砂場のカバーには水が溜まっていました。子ども達は次々と砂場の周りに集まり、水たまりに手を入れてみたり、水面を叩いて水の音やしぶきを楽しんでいました。また、水たまりの中に虫を発見し、捕まえようとスコップで雨水をすくう姿もありました。 
 砂場の周りでは泥んこ遊びが始まりました。泥のヌルヌルやドロドロした感触、水の冷たさなどを味わい、感じたことを言葉にしながら夢中になって遊んでいました。 
水・砂・土(泥)は一つの素材だけでも様々な形に変化し、子ども達にとって楽しい遊びになります。園庭が濡れているからこそ体験できた遊びに大満足の子ども達でした。 

 園庭では、様々な遊びを楽しんでいます。保育士と目が合うと嬉しそうに走り出していき追いかけっこが始まります。捕まってしまうと「もう一回して~」と笑顔で走っていく姿がとても可愛らしいです。鉄棒ではぶら下がったり、足抜き回りができる子も出てきました。腕の力がついてきたようです。ボール遊びも大好きで、好きな色のボールを持ってきて「せんせーい!ボールやろ~」と投げたり蹴ったりして楽しそうです。 
 お部屋では音楽に合わせて歌を歌ったり踊ったりして楽しんでいます。保育士と一緒にジャンプしたり全身を動かすことでバランス感覚やリズム感覚が育まれていきます。

3歳児「あお組」編

 あお組になり、体育教室が始まりました。初めの頃は「なにをするのかな?」と不安でドキドキしていた子ども達でしたが、楽しさが分かるようになると「よーしやるぞー!」と意欲的な姿が見られるようになりました。 
 うさぎのポーズで跳んだり、手足を床につけてライオンのポーズで移動したり、最近では跳び箱に登って跳ぶことや鉄棒に腕を伸ばしてぶら下がる運動にも取り組んでいます。また、外遊びの中でも鉄棒をする子が増えてきました。体育教室での「できた!」の経験が「やってみよう!」に繋がっているようです。体を動かす楽しさを友達と共有し、たくさんの達成感、満足感を味わっています。 

 毎日の自由遊びの中で、友達と一緒にお家の人や乗り物を描いたり、季節の花などを折り紙で作って遊んでいます。様々な大きさや形に切った折り紙を用意すると「まるみつけた!」「これは、しかくとさんかく!」とまずは形に興味を持った子ども達。「四角と三角で何に見えるかな?」と聞いてみると色々と組み合わせて「おうちができた」「おさかなかな?」と嬉しそうに教えてくれました。一人一人イメージを持ち、好きな物を夢中になって作っていました。 
製作遊びは五感を刺激する遊びです。指先を動かし様々な素材や用具、道具に触れ、表現する楽しさを感じていきます。保育士は子ども達がイメージする物に共感し、表現する楽しさを伝えています。 

 外に出ると、き組さんが育てている野菜のプランターを嬉しそうに見ている子どもたちの姿があり、あお組もひまわりとあさがおの花を育てることにしました。「たねってどんなもの?」から始まり「たねまきはどうやってやるの?」「やってみたい!」とすべてが初めての体験で興味津々。それぞれ種を握りしめ、プランターの土に数センチの穴を掘り、種を入れると「やさしくね!」と言いながら真剣な表情で土をかぶせていました。翌日、一人一人絵を描いた当番札を作り、水やり当番を決めました。毎日順番に「おおきくなーれ!」とおまじないをかけ、水やりに取り組んでいます。「みてみて!」「芽がでてる!」と嬉しい発見に目を輝かせ、生長を楽しみにしています。

4歳児「き組」編

 春に植えたきゅうり、なす、ピーマン、すいかの夏野菜が順調に生長しています。秋の収穫を楽しみに、さつまいもの苗も植えました。毎日水やりをしたり雑草を抜いたりと世話をする中で、茎が伸びたり葉っぱの数が増えたりといった生長を観察しています。また、「ナスの花が咲いたよ」「かわいいね」と友達同士で気付いたことを伝え合い、嬉しさや喜びを共有しています。野菜に触れ、日に日に大きく育つ過程を見ることで、食べ物も生きているということを知り、命の大切さについて考える気持ちを育んでいます。“自分で育てる”という経験によって、苦手だった野菜を自ら食べてみようとしたり、食への興味関心が持てるようになっていきます。 

 戸外遊びで大縄跳びに夢中になっています。最初は縄とタイミングが合わなくてすぐにひっかかっていましたが、慣れてくると10回20回30回と連続で跳べるようになってきました。さらに、2人組で跳んだり縄を回しながら入るなど、色々な跳び方をしています。
 一人用の縄跳びは自分で回しながら跳ぶことが難しいようで苦戦中です。「どうやったら跳べるの?」「跳べるようになりたい」と取り組んでいます。縄跳びを継続的に行うことで集中力や持久力、運動能力も少しずつ高まっています。
 ホールでも体を動かして遊び、ライオンに変身して四つん這いで全身を使ったり、瞬時に体を動かす遊びをしたりすることで、手足の使い方やリズム感など色々な感覚が養われています。

5歳児「みどり組」編

 みどり組に進級し、様々な遊びに積極的に挑戦しています。特にドッジボールや氷鬼が始まると「いれて」「わたしもやる」と友達の輪がどんどん広がっていきます。「タッチしたよ」「ボールにあたったら“がいや”だよ」と、自分達で遊びのルールを確認したり考えたりしながら、みんなで気持ち良く遊べるよう思いを言葉にして伝え合っています。
 保育室では、けん玉やこま回しに興味津々。はじめは見よう見まねでやっていた子ども達も、「どうしたら、できるかな?」「こんどは、まきかたをはんたいにしてみよう!」と試行錯誤を繰り返しながら取り組んでいます。頑張った分、「できた!」「みてみて~」と達成感や満足感を得たり自信を深めたりしています。 

 「かめさんにおいしいおこめたべさせてあげたいね!」「おこめってどうやっておおきくなるんだろう?」という子ども達のつぶやきから始まったお米作り。芽出しをした種を慎重に土に植えたり、肥料を混ぜたりして、一つ一つ丁寧に取り組んでいます。中でも一番盛り上がったのは『土こね』。はじめは恐る恐るバケツに手を入れていた子もいましたが、次第に夢中になり、硬い土が泥になっていく感触を楽しみながら腕まで真っ黒にしてこねていました。 
 幼児期は柔軟に心が動く時期だと言われています。みんなで世話をして生長を見守る中で、「食」に対する興味や関心を持ち、自然を大切にする気持ちを育てていきたいと思います。 
 次は田植えが待っています。子どもも稲も元気におおきくな~れ! 

 様々な製作活動を経験してきてイメージを形にすることが巧みになってくる年長児。牛乳パックやゼリーの空き容器・毛糸などいろいろな素材から、大人が想像できないような素敵な作品がたくさんできています。自分でじっくり考えて作る子、友達と話しながらイメージを膨らませていく子、それぞれの楽しみ方をしています。作って終わりではなく、作った物を遊びに取り入れる力も付いてきて、ままごと遊びやごっこ遊びに発展しています。「タイヤがないからペットボトルのふたをつかおう!」「ここはペンでかいて、ここはおりがみをはろう!」など作っていく過程で工夫する力もついてきています。