社会福祉法人 名古屋厚生会

第二保育園の一日

令和4年度 夏

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 0歳児は初めての水遊びなので、水に慣れることから始めます。「なんだろう?」と水の入ったタライを見て怖がる子もいました。しかし、保育士が優しく声を掛けながら一緒に水に触れると、徐々に気持ち良さを感じ自分から手を伸ばすようになりました。カップやペットボトルを使い、だんだんと遊びも大胆になり、少しぐらい顔にかかってもへっちゃらです。氷遊びでは、たくさんの氷をタライに入れると音にも反応して驚く子ども達。指でちょんちょんと触り、あまりの冷たさに手を引っ込めていましたが、慣れてくると友だちと氷をかき混ぜ笑顔に。ゴロゴロという音を楽しんだり、濡れた手で顔を触り「きゃっ!」「わぁ~」など反応が可愛かったです。このような様々な経験が子ども達の五感を育みます。 

部屋の前にあるプランターではゴーヤを育てています。園庭に出る時にはどの子も興味をもって、葉っぱを触り少しずつ実になっていく様子を日々見てきました。大きくなった実を獲り、子ども達に「ゴツゴツしているね」「どんな匂いかな?」など話すと、手で触れてみたり口に入れようとしたりと感触を味わう姿がありました。ゴーヤが転がることに気づいた子は「うわぁー!」と転がして楽しむ姿もみられました。子ども達にとって食べることは生きていく力を身につける大切なことです。今後も実際に食材を見たり触れたりし、食への興味関心を育てていきたいと思います。

1歳児「あか組」編

 夏ならではの遊びを楽しみました。初めは遠慮がちにそっと触れたり、遠目から見たりしていた子ども達でしたが、何度も繰り返すうちに徐々に遊び方も豪快になっていきました。泥水の中に一直線に飛び込んで全身泥だらけになって遊びました。じょうろやカップの中に水を入れたり泥を器に集めてジュースを作ったりして、ままごと遊びへと発展して楽しんでいました。その後お湯のシャワーをする時「ドロドロだね。きれいにしようね」と保育士が言うと「うん」と応えながらとても満足そうな子ども達でした。水、泥に触れ、夏の解放感とたくさんの感触や発見を楽しむことができました。

 ズボンやシャツ、帽子、靴下等今まで保育士にやってもらっていたところから少しずつ「自分でやってみよう」と興味が出てきています。ズボンを前に置いてあげると両手で持って自分で足を通そうとして、お尻だけひっかかった時に保育士がさりげなく後ろから上げてあげると「できたー」と嬉しそうです。「すごいねー!できたね!」と褒められると得意そうな顔。‘できた‘という達成感、褒められたことの喜びが「もっとやってみよう!」という意欲へと繋がっていきます。日々の達成感の積み重ねが子ども達の大きな自信となり着脱だけでなく様々な物事へチャレンジできる力となっていきます。

 園庭に出ると子ども達の目に入るのは、プランターに実っている夏野菜。「あったー」「これ」と指をさしたり、「あか!」と色の違いを教えてくれたりします。食育の一環として実際に保育室でトマトやきゅうり、ナス、ゴーヤに触れてみました。大きなきゅうりを嬉しそうに持ち上げたり、ゴーヤのボコボコにそっと触れてみたり、色や形の違うトマトを食べる真似をしている子もいました。昼食でこれらの食材を使ったメニューが出ると「あっ!とまと」「きゅうり」と言いながら嬉しそうに食べています。野菜を見たり、触れたりして楽しみながら、食べることへの喜びにつなげていきたいと思います。

2歳児「もも組」編

 暑い日は園庭で水あそびや泥あそびを楽しみました。初めは水に濡れたり泥で汚れたりすることに抵抗があっ た子も、慣れてくるとペットボトルの水路に水を流して観察したり、地面や砂場に水を流して「ドロドロする」 と大興奮。泥の中で手をすべらせ“パッ”と出してみたり、ジャンプやスライディングをして、みるみるまに全 身泥だらけになってしまいました。室内では色氷あそびや泡あそび、フィンガーペインティング、しゃぼん玉を しました。フィンガーペインティングは、指に絵の具をつけると「わー!あかいろになった」「ぬるぬるするね」 と初めての感触にわくわく!夢中で描いているうちに、絵の具が手のひらいっぱいについてしまい「せんせい みてーみてー!」と大盛り上がりでした。同じ目的の遊びを通して共感し、遊びが広がり友だち同士の関わりも どんどん深まってきました。

 ホールでは平均台、トランポリン、鉄棒など様々な運動器具を使って体を動かしています。平均台を渡り終えるとダイナミックなジャンプでゴール!両足でジャンプができなかった子も全身を大きく使ってジャンプができるようになり、保育士とハイタッチをしてうれしさを表していました。大人気のトランポリンでは膝を上手く曲げ伸ばし、ピョンピョン跳ねています。鉄棒では、春に比べてぶら下がる時間が長くなり、腕の力がついてきた子ども達です。友だちと一緒に楽しむことで、よりあそびが深まりやりたい気持ちが高まってきます。その関わりを大切に見守りながら運動遊びに取り組んでいきたいです。

3歳児「あお組」編

 園庭へ喜んで走り出す子どもたち。大きなスコップを持ってきて泥をかき集めたり穴を掘ったり、友だちと協力してバケツに泥を山盛り入れたりして遊びました。泥に慣れてくると、寝転がって泳ぐようにしたり、足踏みしてバシャバシャさせたりして体全体で水や泥あそびの楽しさを味わいました。お部屋では泡や色水あそびもしました。削った石けんと水を混ぜて泡を作るところから始まり、泡が出来るとスプーンですくったり、カップに入れて「ふわふわで、おいしそう」「ケーキつくろう」とイメージを広げて遊ぶ姿もありました。色水あそびでは、赤・青・黄の色水を混ぜると色が変化することに驚き「どうしたらむらさき色になるの?」と友だち同士で試行錯誤し「赤と青を混ぜたらなるよ」と教え合ったりして楽しみました。色を混ぜて作りだすジュース作りに夢中になり「何ジュースにしますか?」とごっこ遊びへと広がっていきました。 

 体操教室で鉄棒を始めてから、鉄棒で遊ぶことを楽しむ子が増えました。 
初めは腕の力が弱く、上手にぶら下がれなかったりする子もいましたが、今では「せんせいみててね!」と見せてくれます。 
腕や足を使い身体を支える力がついてきて、軽々と足をかけたり、長い時間ぶら下がったりすることができるようになってきました。 「せんせいできたよ!」と教えてくれる時の子ども達は、得意気でとても嬉しそうな顔をしています。 
鉄棒遊びから身体を支える力や姿勢を維持する力など運動能力の基礎となる力がついてきて、「こんなこともできるよ!」と、どんどん新しいことに挑戦する子ども達。日々、様々なあそびを通して身体を使って遊ぶ楽しさを感じています。

4歳児「き組」編

 図鑑をめくり、野菜を見つけると「ぴーまんだ!」「これたべたことある」など会話しながカブトムシやセミ、カミキリムシにトンボ。夏の間、様々な生き物を観察したり触れたりする中で「つくってみたい!」という創作意欲がわき、虫作りが始まりました。図鑑を開き、ページをめくりながらお目当ての虫を探し出し、会話が弾みます。友だちと一緒にハサミやのり、テープを使い作りました。角を大きく強調したり、足の形や色を変えたりして、世界で一つオリジナルの虫たちがたくさんできました。みんなで描いた木に一つまた一つと虫の仲間が増えていくことが嬉しいようです。いろいろな形や色、大きさの虫たちが一人一人の子ども達の表情と重なります。「みんな違ってみんないい」「げんき やるき みんなだいすき」の活動に繋がりました。 

 野菜の成長を楽しみにしながら、水やりや草ぬきをしていた子ども達。「きのうよりおおきくなってるよ!」「もう、とってもいいかな?」と、期待十分で収穫をしました。「やさいのえをかきたい!」と言う子がいて、友だちと一緒に採った野菜を見ながら絵を描きました。「トマトって、いっぱいくっついてついてたよね?」「うん、ならんでた!」「ナスはいっこだけでおおきくなってたよ」と会話が弾み、子ども達なりの発見があったようです。その日は収穫したナスを調理室に持って行き「ちょうりいんさん、おねがいしま~す!」と調理を頼むと、炒めて醤油でうすく味付けをしてくれました。いつもは野菜が苦手な子も自分からパクリ!「ほいくえんのナスはおいしい!」と喜ぶ子、「いつもとおなじあじだった~」と苦笑いの子など表情は様々でしたが、いろいろな発見を楽しめた活動となりました。 

 子ども達と一緒に家や公園、線路などどんどん街ができていく内容の絵本『ぼくのまちをつくろう!』を読むと、「つくってみたい!!」という声があがり、街づくりが始まりました。牛乳パックを使って電車を作っている友だちを見て「めいてつでんしゃはあかいろなんだ」と色にこだわって赤いブロックを集めて、電車を作る子がいました。また、段ボールにペンで家を描いてみたり、ストローが木に変身したりと、どんどんにぎやかな街ができていきました。街づくりは段ボールの中では収まらず、机と床の間に毛糸を引っ張って、ロープウェイが登場!「こんなのりものあるんだよ!」と作りながら友だちと保育士が会話していると、「みせてみせて~」と輪が広がり、知らなかった乗り物に興味を持つきっかけになっていました。素材を選んだり、作り方を工夫するなど、それぞれに楽しみながら、友だちと一緒に作るおもしろさも味わえる遊びに発展しました。

5歳児「みどり組」編

 子ども達が楽しみにしていたみどり組だけの特別な行事「お楽しみ会」をしました。 
どんなことをしたいのかをみんなで話し合って決めていきました。子ども達から「さかなつり」「おばけめいろ」「たからさがし」や「おやつ、つくりたい」「みんなで、ふくつくりたい」とたくさんのアイディが出てきました。「さかなつりの、さかなつくろう」「こわいおばけもつくりたい」「かんばんもあるといいね!」とイメージを膨らませながら協力して作っていきました。染めTシャツ作りでは、Tシャツを丸め輪ゴムで止め固着剤に浸した後、6色の染料をかけていきました。「どんなふうにいろがつくのかな?」とドキドキしながらも慎重に色付け。色が広がっていく様子や色が混ざると「みてー!あおとあかがまざるとむらさきだよ」「いろがかわった!!」と変化も楽しんでいました。 
お楽しみ会当日は、染めTシャツの仕上げをしました。染めTシャツの染料を洗い流しTシャツを広げると「すごーい!」「きれい」と大興奮!!みんなでアイスパフェを作ったり、チームを作り友だちと協力してスタンプラリーをしたりと盛りだくさんで楽しみました。友だちと協力し力をあわせて作ることの大切さを感じながら、友だちとの仲を深め楽しむことができました。 

 戸外遊びでは夏ならではの遊びで盛り上がりました。水鉄砲やペットボトルを使って友だちと水をかけ合って遊んだり、ブルーシートを傘に見立てて水の音やしぶきが飛んでくるのを喜んでいました。泥や泡あそびも楽しみました。削った石けんと水をビニール袋にいれてもみもみ・・・。すると、どんどん泡が出来て「くりーむみたいになってきたねー」「みてみてけーきみたい!!」と友だちと話したり、絵の具を混ぜて好きな色の泡を作ったり、大きなタライで洗濯ごっこをしました。水の心地良さや泥や泡などの感触を味わったり、自分達で工夫したり試したりしながら楽しみました。遊びを通して自分の思いを友だちと伝え合ったり共感し合う姿がたくさん見られました。