社会福祉法人 名古屋厚生会

第二保育園の一日

令和5年度 冬

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 ひよこ組に小さな友だちが仲間入りしました。“せんぱい”たちは、好奇心をもちつつ温かく迎え入れてくれました。ベッドでねんねしている子が気になり、しょっちゅう様子を見に行き、優しく手を伸ばします。「ちゃん、ちゃん」と声を発し、「あかちゃん」と言おうとしている姿に、見ている私たちはほっこりします。遊んでいるところには、走ったり急に触ったりしてはいけないな、と思ってそっと近づいていきます。目線を合わせ、やさしく“つんつん”するまなざしは立派なおねえさんです。保育園ならではの日常の温かい光景。そんな中で自然に「ちいさい子にやさしくしよう」という気持ちが育まれているのかな、とうれしく思います。

 一人歩きが安定したり走れるようになってきた子どもたちは、全身を使った遊びが大好きです。ソフトクッションのマット等で作った山に登ったり降りたり、坂など足元が不安定な場所にも挑戦!足の筋肉をしっかりと使い支えながらも、思ったままに身体が動かせるという経験を積み、達成感を味わっています。また、壁を支えにしながら低いバランスボードの上を歩くことで遊びながら平衡感覚を養っていきます。保育士が側について危険のないよう見守ることで安心して何度も遊んでいます。成長と共に遊びにも変化が見られるようになり、新しい発見の毎日です。

1歳児「あか組」編

 ひよこ組の側を通ると、きらきらとした氷を発見!!興味津々で近づいていき、触ってみると「つめた~い」とあまりの冷たさに驚いていました。すると、自分達でスコップを持ってきてすくってみたり、タライの中の氷をぐるぐると回したり、氷を集めてお皿に入れてままごとをしたりとそれぞれ楽しんでいました。大きい氷を見つけて手に持ち、氷ごしにこちらをのぞく姿が可愛らしいです。また、持っていた氷が地面に落ちてしまうと割れてびっくり!これをきっかけに氷踏み遊びが始まりました。「パリッとなっておもしろいね」「もっとわってみよう」ととても楽しそうな会話が聞こえてきました。時間が経つと、氷が溶けていき、その様子を不思議そうにじっと見つめる子もいました。
 氷一つで遊びが広がっていき、たくさんの感性が磨かれています

 歌うことや踊ることが大好きな子どもたちは体操が日課になっています。お気に入りの曲は『からだ☆ダンダン』『アンパンマン体操』『エビカニクス』『ダンゴムシ体操』です。保育士の真似をして踊ったり、自分なりのオリジナルダンスを踊る姿もあります。体操の振りには手足や体を曲げたり、伸ばしたり、ハイハイしたり、ジャンプしたりと様々な動きがありとても良い全身運動になります。毎日行うことで体の動かし方がしなやかになってきていて、バランスがとれるようになったり、両足でのジャンプができるようになったりもしてきました。また、曲に合わせて踊ることで、リズム感を養ったり全身を使って表現する楽しさを味わうこともできています。

2歳児「もも組」編

 簡単なルールのある遊びができるようになってきました。その中でも「しっぽ取り」や「おおかみさんがきた(鬼ごっこ)」等が人気です。園庭に出ると「せんせい、しっぽとりやろう」と誘ってくれます。「ぼくがおいかけるね」「やったー、せんせいのとれた!」と嬉しそうに見せてくれます。また、子ども達で相談して「○○ちゃんのとろう」と協力して遊ぶ姿も見られるようになってきました。体力もついてきて寒い日でも元気一杯です。最近では手や足の力も強くなってきました。なかよし公園に遊びに行くと、園庭の鉄棒より高い鉄棒につかまろうとジャンプ「つかまれないな~」、「せんせい、てつだって!」と鉄棒につかまると足をからませてかわいいおさるさんに変身!!こんどは保育士がおおかみ役になると「わあー、おおかみさんがきた、つかまっちゃう」等と友だちとの会話もはずみ鬼ごっこを楽しんでいます。保育士も一緒に遊びながら友だちと関わって遊ぶ楽しさがこれからもたくさん味わえるようにしていきたいと思います。

 「せんせい、ねんどやりたい」粘土の感触に興味を持ち楽しんでいます。保育士が丸めて団子を作ったり、細く伸ばしたり、丸めてカタツムリを作って見せると自由自在に形が変わることに興味を持ち自分でもやってみようとします。粘土を多く使う時には手のひら全体の握力を使い、細かくちぎる時には指先の力を使います。団子は手の平を少し丸めて転がして作るので始めは難しいのですが根気よく続けるとだんだん丸くなっていきます。納得の形が出来上がると「みてー、できたよ」と粘土板に並べて友だちと見せ合っています。また、粘土ベラを包丁に見立てて粘土を切って料理をつくったり、棒状の粘土ベラに粘土をくっつけて、人形や、丸めた団子をさして串団子を作ったり想像力豊かに楽しんでいます。粘土で作った物を皿に並べると「いらっしゃいませ」お客さんとお店の人にわかれて〔ごっこ遊び〕へと遊びが展開していきます。2歳児は自分だけの世界から徐々に友だちのしていることに興味を持ち、真似をしたり一緒に遊ぼうとする時期なので、これからも簡単な言葉のやり取りを通して友だちと遊ぶ心地よさを感じられるような関わりをしていきたいと思います。

3歳児「あお組」編

 友だちと一緒に遊ぶことが楽しくなり、おにごっこやしっぽとり、かくれんぼ、カルタなど簡単なルールのある遊びを戸外や室内でもたくさん楽しんでいます。「これぼくのだよ!」「たっちされてないよー」など自分の思いを伝え合いますが、思いが受け止められず、うまくゲームができない時もあります。しかし、何度もぶつかったり、話し合ったりしていくことで、楽しく遊び続けるためにはルールが必要なんだと気づき始めました。「つぎはこうたいしようね」「もういっかいやろうよ!」など保育士が代弁したり、友だちの気持ちを考えられるように援助したりしながら、一緒に遊ぶおもしろさを存分にあじわっています。

 遊びの中で踊っているダンスから劇遊びにつながったり、毎日歌っている曲に振りを付けて、遊戯になったりと子どもたちの興味があることを膨らませながら発表会の取り組みが始まりました。歌や踊りだけでなく、タンブリンを使って演奏をしてみたり、役になりきって演技をしてみたりと新しいことにも挑戦しました。「てをこうやってうごかしてみたい!」「こんなぽーずはどうかな?」と子どもたちの声を取り入れ、楽しみながら一緒に作り上げていきます。衣装づくりも挑戦し、自分で作った衣装を着てたくさんの保護者の前でも自信を持って発表することができました。みんなで作り上げていく面白さや、一つ一つの役の大切さ、緊張しながらも、いろいろな人の前で表現出来たという満足感が今後の大きな成長に繋がっていくと思います。

4歳児「き組」編

 遊びの中で人気があるのは“なわとび”。大縄では“郵便屋さん”や何回跳べるかチャレンジ!をして遊んでいます。毎日楽しんでいる子は回しているところにタイミングよく入って跳んだり、120回連続で跳べる子も出てきました。一人では物足りず、友だちと2人、3人で跳んだり、跳びながらクルクル回るなど、友だちと跳び方をアレンジして楽しんでいます。体育教室で短縄跳びをしてから、戸外遊びの時もやりたいと縄跳びを持って出かけています。はじめは上手く回せなかったり、タイミングがずれてひっかかることばかりでしたが、悔しさと跳びたい意欲から何度も挑戦しているうちに跳べるようになっていきました。「せんせい、とべたよ!!みててね!!」と自信満々です。それを見て「○○ちゃんすごい!」「私もやってみたい」と縄跳び仲間が増えています。そのうちあやとびや2重跳びもできるかも…

 ひよこぐみなど小さい子が戸外に出て遊んでいると、すぐに「○○ちゃんだ!」と小さい子に駆け寄ります。「いっしょにいこうか?」「これつかう?」と目線を合わせ、優しく声を掛けています。小さい子も子ども同士だと通じ合えるのか、安心なのでしょう。嫌がらず嬉しそうに笑顔で遊んでいます。スクーターで遊ぶ時も 、「ちいさいこにぶつかったら、あぶないよね」と遊び方を考えてくれています。お部屋に入るまで一緒に寄り添ってくれるきぐみのおにいさん、おねえさん。今まで優しくしてもらった経験から、いたわりや思いやりの心が育ち、自然と年下の子に関われるようになってきています。もうすぐ年長組、この気持ちがさらに広がっていくことでしょう。

 様々なお話の中から子ども達と題材を決め、動きやセリフをみんなで話し合って考えてきました。イメージを膨らませて役になりきって楽しむ中で、他の子のセリフまで覚えてしまったり、遊んでいる時に劇で歌う曲を口ずさんでいるとみんなで大合唱になるくらいお話にのめり込んでいました。器楽合奏は何曲か歌っている間に、子どもたちが歌っていると元気になれるという「パレード」に決まりました。様々な楽器に触れ、自分のお気に入りの楽器を持ち、いざ本番!たくさんの観客の前で緊張もありましたが、楽しく演じ、発表することができました。みんなで一つのことに向けて取り組む楽しさを味わうことができ、また一つ大きく成長した子どもたちです。

5歳児「みどり組」編

 劇遊びは、好きな絵本の中からみんなで選んだ「ブレーメンのおんがくたい」、「ないたあかおに」をすることにしました。物語について話をしたり、「どんなものがひつようかな?」と小道具作りを考えたり、台詞や振り付けなど、クラスのみんなでアイディアを出し合い取り組んでいきました。初めは、台詞を一人で言う声が小さかったり、演じることに照れていた子も少しずつ台詞が言えるようになり、役になりきって演じる楽しさを感じられるようになりました。
 器楽合奏では、明るく元気な子ども達にピッタリの曲「がんがん」をすることにしました。木琴や鉄琴、ピアニカなど様々な打楽器に触れ、好きな楽器を選び取り組んでいきました。楽譜を覚える事、音を奏でる難しさを感じながらも繰り返し取り組んでいく中で、「できるようになってきた」と実感することで自信がつき、みんなで音を揃える心地よさを感じられるようになりました。本番当日は、「やればできる」、「やってきたぶんできる」、「みんなでたのしもう」を合言葉に一人一人が力を発揮することができました。みんなで目標に向かって作り上げる楽しさを味わい、達成感に満ち溢れた子どもたちの姿は、頼もしく大きな成長を感じました。

寒い日でも「せんせい、そといきたい!」と、リクエストがあるほど外遊びが大好きです。外に出ると「マラソンしよう」「なわとび、上手になったよ」と、いろいろな遊びをして体を暖めています。
4月からのブームが続いている氷鬼。同じルールですが、「とけいのながいはりが4までね」と時間を区切ったり、「おにのにんずう、ふやそう」など参加人数によって鬼の人数を調整したりと、自分達で考えながらゲームを進めるようになりました。
 長縄、縄跳びに挑戦する子どもも増えています。体育教室で講師の先生から、走り跳び、前跳び、後ろ跳びと、さまざまな跳び方を教えてもらいました。ゆっくり確実に跳ぶことから、リズミカルに跳べるように!自信がついてくると「せんせい、みててね。」と得意げに跳んでいます。子ども達が意欲的に、「できないからやらない」ではなく、「できないから、やろう」と前向きに挑戦する気持ちを持つことができるようになりました。時には、うまくいかずに嫌になってしまう時もありますが、工夫したり励まされたりしながら、最後までやり遂げた満足感や充実感を味わっています。