社会福祉法人 名古屋厚生会

第二保育園の一日

令和2年度 秋

0歳児
ひよこ

1歳児
あか

2歳児
もも

3歳児
あお

4歳児

5歳児
みどり

0歳児「ひよこ組」編

 ままごと用のテーブルを出すと自然に集まりお皿やコップ、食べ物のおもちゃを出して遊んでいます。お皿の上に食べ物をのせたり、色水のペットボトルからコップにつぐ真似が始まります。「いただきます」と小さな手を合わせたり、友達に「どうぞ」と渡したり「ありがとう」とおじぎをして受け取ったりと毎日の楽しい食事の様子が再現されているかのようです。これからも生活の場面を大切にしながら友達と関わる楽しさを経験できるようにしていきたいと思います。

 つかまり立ちから歩行へと自分で歩くことや体を動かすことが楽しくなってきました。プラカーにつかまって押して歩いたり、乗って園庭内を探索したり、プラカーに乗ってる友達を後ろから押してあげている姿も見られます。年上の友達に刺激を受けながら、跳び箱に登ったり平均台の上を歩いたりしながらバランス感覚や判断力等を養っていきます。「できたね!」「たのしいね!」の共感できる言葉をたくさん掛けながら、一人一人の好きな遊びを十分楽しめるようにしています。 

 保育士と一緒に絵本を見ることが大好きです。「これは、モーモーうしさんだよ」と一つ一つ丁寧にこたえています。また、わらべうたを歌いながら子どもの体に優しく触れて楽しんだり、子どもの目線に合わせてパペット人形を使い子ども達の名前を呼んだり、歌を歌ったりしながら保育士と触れ合う時間を大切にしています。毎日、いろいろなふれあいあそびを通して安心感や親しみが持てるよう愛着関係を育んでいます。

1歳児「あか組」編

 天気が良い日は園庭で運動遊びをして体を動かすことの気持ち良さを味わっています。跳び箱をよじ登りそこからジャンプして楽しむ姿や保育士と手を繋いで渡っていた平均台も徐々に一人で進めるようになり「みて~!」と嬉しそうに友だちと並んで遊ぶ姿が見られます。また、年上の子がかけっこをしているのを見ると興味津々の様子。「かけっこしてみる?」と提案すると「やるー!」と張り切って位置につきます。「よーい、どん!」の合図で元気に走りだし保育士のもとへゴールすると「やった~!」と満面の笑みで喜びます。こうして遊びを通じて子どもたちは自ら体を動かそうとする意欲などを育んでいます。 

 絵本や紙芝居が好きな子どもたち。さつまいもの絵本が気に入り、「お芋読んで」とリクエストするようになってきました。 芋掘りのシーンに興味があるようなので“芋掘りごっこ”をすることにしました。 新聞遊びでビリビリとちぎった新聞紙を土に見立てて芋の上にかけてくれました。 
 数日後…新聞の山の中からみどり色の葉っぱが見えています。「なんだろう?」と引っ張ってみるとお芋が出てきました。それを見て「僕も…私も…」と興味を示した子から順に蔓(つる)を引っ張り始めました。 
 抜いた芋は蔓を取って落ち葉に見立てた新聞紙の中に入れて焼き芋を作ることにしました。焼けた芋を取り出すと「あちち?」と確認をしながら皮をむく子もいました。夢中で皮をむき、皮の中から黄色のお芋が見えてくると、食べようとしたり、クマさんのお口に入れたりして食べさせていました。 
 園庭のプランターで芋を見つけると“芋掘りごっこ”をしたことを話しながら芋を眺めていました。 
 これからも自然に触れたり様々な発見をしていきたいと思います。

2歳児「もも組」編

 指先が発達し細かい動きができるようになってきました。
粘土遊びでは、指先を上手に使い「ちぎる」「のばす」「まるめる」など様々な形が作れるようになりました。形が変化する事や自分の手で形を作りだすおもしろさを味わっています。
 新聞遊びでは、始めはなかなか破ることが難しかったのですが、繰り返し遊ぶ中でこつを掴み今では自分の好きな形に破り服やお面を作ってへんしんごっこを楽しんでいます。イメージを膨らませ表現することの楽しさを感じ、指先を使った遊びを通して五感が育ち集中力も身についていきます。

 初めは鉄棒を握ってぶら下がるという動きでしたが、足抜き回りや、つばめ、ぶたのまるやきの技等が盛んにやれるようになってきました。それらの技は、握力やバランス感覚が鍛えられたり、腕を中心とした全身運動もできるので体力づくりにも役立ちます。また、技を1つ1つ習得することによって、達成感が味わえ、やる気にも繋がっていきます。細い平均台の上では、バランスを取りながら慎重に歩いたり、高い跳び箱から1人で怖がらずにジャンプしたり、体をコントロールする動きができるようになってきました。子ども達のやる気を大切にしながら、丈夫な体作りをしていきたいと思います。

 園内で遠足ごっこをしました。友達と手を繋ぎ出発! 
 屋上園庭に着くと自分達で作った望遠鏡で景色を覗いたり、園庭で遊んでいる友達を見つけたりして「やっほー」と手を振る姿が見られました。廊下やホールにも様々な遊びがいっぱい。ぶどう狩り、魚釣り、大型迷路など盛りだくさん。「たのしい」の声が子ども達からたくさん聞こえてきました。待ちに待った弁当が「おいしいね」と保育士や友達と会話をしながら弁当タイムを楽しみました。様々な活動の中で発見や友達と共有することで、感受性が磨かれ関心が広がり、好奇心が生まれていきます。これからも豊かな心が育まれるような保育をしていきたいと思います。

3歳児「あお組」編

 「いろいろないろをつかってかいてみたい!」という子どものつぶやきから、絵の具を使った遊びをしてみました。
「ここにいっしょにかこうよ!」「このかたちじょうずだね!ぼくもやってみよ~」と友達との会話を楽しみながら指や筆を使ったフィンガーペインティング、本物の野菜を使った野菜スタンプを楽しみました。今まではじっくりと自分の作品作りを楽しんでいた子どもたちですが、友達と一緒に描く面白さも知ったようです。友達同士で表現する喜びを味わい、色が混ざる不思議さや、絵の具の感触の面白さを感じながら伸び伸びと描いていました。

 自分のイメージしたことを表現することが少しずつできるようになってきました。ある日、お寿司づくりが始まり、「たまごがたべたい!」「たまごってのりついてたよね?」など友達と会話を楽しみながらイメージを膨らませて、たくさんの種類ができました。「このおすしは100えんです!」「いくらもどうですか?」と本物の店員さんになりきって言葉のやり取りを楽しみながら場面に合った言葉を上手に使い分けています。
身近な自然にも興味が出てきたようで、保育室に花を飾ると「これはなんていうなまえなんだろう?」という疑問から、「ほんでみたことある!」という声が上がり、すぐにたくさん集まって一緒に図鑑をめくり始めていました。「これかな?」「こっちのほうがにてるよ!」「おしえてくれてありがとう!」など自分の気持ちや考えを言葉で伝えられるようになり、友達の言葉や気持ちにも少しずつ気づけるようになってきました。

 楽しみにしていた遠足ごっこ。園内探検では、ゲームやホールにできた迷路を友達と一緒に「こっちかな?」「ちょっとこわいからいっしょにいこうよ」とドキドキワクワクしながらやり取りを楽しんでいました。また、味覚狩りや虫探しでも「ここにバッタがいたよ!」「ぶどうとれる?」と遠足ごっこを通して友達と協力して遊ぶ楽しさを十分に味わっていました。遠足ごっこで経験したことから、保育室でも迷路が作りたい!!という話で盛り上がり、段ボールを使って子ども達で「ここにつなげよう」「ここはおばけがいることにしよう」とイメージを膨らませながら迷路づくりが始まりました。作っていく途中で「だんぼーるにえをかいたらいいんじゃない?」という子どものアイディアで絵を描いたり色を塗ったりと、どんどん遊びが広がっていきました。出来上がると、迷路遊びだけでなく、秘密基地のような小さなスペースを作って子どもたち同士で集まって話をしたりごっこ遊びをしたり、ゆっくりと座って一緒に本を読んで笑い合ったりとそれぞれの遊び方を楽しんでいます。子ども達だけの素敵な場所が保育室の中にできあがりました。

4歳児「き組」編

 友達との関わりが深まり一緒に遊ぶことを楽しんでいます。友達を誘い鬼ごっこやだるまさんがころんだなどの集団遊びが最近の子ども達のブームです。友達と楽しそうに遊ぶ姿を見て「いれて!」と、どんどん仲間が入ってきます。人数が増えるとじゃんけんをするのに勝敗がなかなか決まらないため「2人でまずじゃんけんしよう」と遊び方を工夫する姿もみられます。体を動かす遊びを楽しみながら「言葉による伝えあい」の力が育まれ、友達との関わりが深まっていきます。

 待ちに待ったサツマイモの収穫の日。どのくらい大きいかな?何個出てくるかな?と期待を膨らませ皆でつるを引っ張るとたくさんのサツマイモが!!「すごい!大きい!」「こんな形も出てきた!」と大興奮。友達とさつまいもの形や大きさを比べてみたり、匂いを嗅いでみたり、芋掘りと同時に虫探しに夢中になっている子もいました。サツマイモが虫に沢山食べられているのを見て「きっとすごくおいしんだね」と食べることが楽しみに。調理してもらったサツマイモを「一番おいしい!」と喜んで食べていました。

 画用紙や絵の具、折り紙など、使える道具や素材が増えています。子ども達の“つくってみたい!”という気持ちが大きくなってきました。遠足が近づくと「きのこがりしたい!」ときのこ作りが始まりました。友達の作っているものを真似してみたり、作ったものを見せ合ったりして楽しみながら製作を楽しんでいます。芋掘りをした後には、大きな紙にお絵描き。紙だけにとどまらず手のひらや甲にも絵の具を塗り、手形を押したり指で描いたりしてダイナミックに描くことを楽しみました。
 作ること、表現することの楽しさや嬉しさを感じている子ども達です。

5歳児「みどり組」編

 いつもは徒歩で園外に出掛ける秋の遠足ですが、今年度は園内での遠足ごっことなりました。「どんなことがしたい?」という保育士の問いかけに対し「クイズ」「宝探し」「果物狩り」「迷路」「探検」など、たくさんの意見が出ました。相談の結果、園内を巡って謎解きをしながらアイテムを揃え、ゴールを目指すゲームに決まりました。コインや虫、ブドウやキノコなど、アイテム作りも自分たちで行いました。一人一人が自分の意見をしっかりと話すこと、責任を持って準備に関わること、友達と協力しながら目的を果たすこと等、遠足ごっこを主体的に進めていく姿が見られました。いつもの遠足とは違っても子どもたちは大満足。手作り感溢れる楽しい遠足ごっこになりました。

 体を動かすことが大好きな子どもたち。天気の良い日は園庭や屋上、隣接した公園で思いっきり遊びます。そして雨降りの日には、ホールにたくさんの運動器具を出して運動遊び。晴れでも雨でも体を動かして遊ぶことができる環境を整え、健康な心と体を育てていきます。また、順番を守ること、遊ぶものを大切に使うことなど、遊びの中で社会的に必要なルールを知り、道徳性や規範意識を身につけていきます。

 土こね、芽出し、田植えと春から夏にかけて作業した一人ずつのバケツ稲。夏の間は水をあげたり雑草を抜いたりして、心を込めて世話をしてきました。登園時に「おおきくなってね」と稲に話しかける子もいました。こうして実った稲の刈り取り作業。慎重に根本から切り、嬉しそうに収穫していました。普段当たり前のように毎日食べているご飯。お米ができるまでにはいろいろな人たちの苦労や努力があるということを学び、食に対する感謝の気持ちを育む素敵な体験となりました。